グラミー賞をもっと楽しもう
世界最高の音楽賞の一つであるグラミー賞。
2021年度のグラミー賞の発表が3月15日に行われます。世界の音楽シーンのトレンド発表となる本番当日の前に、グラミー賞の簡単な解説や過去の受賞者、2021年度にノミネートされている主なアーティストについて解説します。このコラムを読んで知識を入れ、グラミー賞の発表をより楽しみましょう。
グラミー賞とは
グラミー賞とは、アメリカの「ザ・レコーディング・アカデミー」が主催する音楽賞です。主にアメリカ国内における音楽産業に貢献したアーティストやクリエイターを表彰するものですが、現在では世界でも最も権威のある音楽賞と位置付けられており、映画業界におけるアカデミー賞やテレビ業界におけるエミー賞と同列の栄誉ある賞となっています。
第１回の受賞発表は1959年におこなわれました。 グラミー賞の対象となるのは、その年度中にアメリカ国内でリリースされた楽曲、およびそのアーティストです。
アメリカ国内で楽曲がリリースされていればリリース元の国やアーティストの国籍などは問われません。
ザ・レコーディング・アカデミーの会員の投票によって選出されます。投票は2回行われ、1回目の投票でノミネート作品やノミネート者が、2回目の投票で受賞作品・受賞者が決まります。
選出の基準はあくまでアメリカの音楽業界に貢献したかどうかなので、販売枚数や収益数が高いから選ばれる、と言うものではありません。実際、売り上げ年間1位の楽曲であっても受賞を逃すケースも多く、蓋を開けてみるまで分からないのがグラミー賞の面白さでもあります。
2021年のグラミー賞は新型コロナウイルス感染拡大の影響で1月予定が3月に延期されまいした。日本ではWOWOWで独占生中継される予定ですので、ぜひチェックしておきましょう。
〈参考〉
過去の受賞者にはどんな人がいる？
#マイケル・ジャクソン
マイケル・ジャクソンと言えば、「キング・オブ・ポップ」の異名を持つ、もはや知らない人はいない程のレジェンドですね。彼は1984年に『今夜はビート・ポップ』で最優秀レコード賞を、『スリラー』で最優秀アルバム賞を受賞しています。
#セリーヌ・ディオン
大ヒット映画『タイタニック』の主題歌を歌唱した女性アーティストです。当該作品である『マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン』とアルバム『Falling into You』でレコード・アルバムの2部門を受賞しています。
#ビリー・アイリッシュ
10代にして2020年度のグラミー賞2020年度の主要4部門を独占し、同年の音楽シーンを席巻した女性シンガーソングライターです。グラミー賞主要4部門の独占は39年ぶり史上2度目で女性初、しかも史上最年少記録と言う快挙でした。
日本ではレコード賞・楽曲賞の2部門を受賞した『bud guy』がドラマ『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う』の主題歌に起用されました。
#日本の受賞者
日本のアーティストにも、音楽プロデューサーで元YMOの坂本龍一さんや、ロックユニットB'zのギタリスト松本孝弘さん、世界的指揮者の小澤征爾さんなど、多数の受賞者がおられます。日本から誰がノミネートされるかに注目するのも、一つの見方かもしれませんね。
2021年度はどんなアーティストがノミネートされている？
#BTS
「防弾少年団」とも呼ばれるK-POPを代表する韓国発の男性アイドルグループが、最優秀ポップ・パフォーマンス賞で初ノミネートされました。ノミネート曲の『ダイナマイト』は、坂本九さんの『スキヤキ（邦名：上を向いて歩こう）』以来、57年ぶりとなるアジア勢の全米ビルボード1位を達成した楽曲です。
#デュア・リパ
デュア・リパはイギリス出身の女性アーティストです。新人賞を除く主要3部門全てに作品がノミネートされていて、中でもレコード賞にノミネートされた『ドント・スタート・ナウ』は受賞の最有力候補と目されています
#ビヨンセ
ビヨンセは2021年度のグラミー賞で最も多くの部門にノミネートされていて、その数は何と9部門にのぼります。レコード賞には、ソロ曲の『ブラック・パレード』とミーガン・ジー・スタリオンとのデュエット曲『サベージ』がダブルノミネートされています
